投資で大切な考え方 「期待値」 ~株編~

久しぶりの更新。

 

前回は麻雀で期待値計算をしてみましたが、今回は株で考えてみます。

例えば、株式投資でテクニカル手法(1日~1週間で短期の取引)で取引していたとします。

そして、テクニカル手法のうちブレイクアウト手法を使って利益を上げていたとします。図を参照。

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ブレイクアウト手法とは直近の高値だとか、ここ一年での高値だとか、2000円などのキリの良い値よりも株の価格が上がったとき、価格の上昇に勢いがついてその日の引けまでその銘柄の価格がグンと上がったり、さらに翌日もグンと価格が上がっていく現象(ブレイクアウト)を利用して儲ける手法です。

 

何をブレイクしているかというと、価格が上昇している場面では前回の高値だとか、キリのいい数字というのは「抵抗(レジスタンス)」といって、その株価に近づくと一旦売る人が多いので株価が下落する可能性が高いです。ブレイクはこの抵抗を破ったことになるのでブレイクアウトと呼んでいるみたいです。

つまりこの手法で儲けようとするには

① 前回高値を越えたときを見計らってその銘柄を買う。

② 価格の伸びの勢いが無くなってきたところで利食いする(ナイストレード!)

といった感じ。

 

ただし、このブレイクアウトする現象は絶対起こることではなく、自分が買ったあとに直ぐ下落する可能性もあります。つまり損切り(もっと価格が下落して傷が深くなる前に損を承知で損を確定する。)も必要になってきます。

 

ここで期待値計算です。

確率と収支が分かれば期待値が分かります。。

確率

① ブレイクアウトを確認してからブレイクアウトらしい株価の勢いを見せてくれる確率を求める。ここでは60%としておきましょう。

② ブレイクアウトを確認してから買ったのに、その日、翌日も株価は上昇せず結局下落していった確率を求める。40%としておきましょう。

 

※ここでブレイクアウトを確認してから買って、その日、翌日は価格は直近高値の±1パーセントを保ち、上がりも下がりもしないといった状況が続いて、翌々日にブレイクアウトらしい株価の勢いを見せてくれたとき、もしくはそのままスコーーーーーーーーーーーーーーーーーンと下落したときのために損切りラインを求めておくのがポイント

ここでは損切りラインを仮に-2.5%としておきましょう。

 

収支

①'  前述した確率で①のパターンになったとき株価上昇の勢いを失ったときに利食いしたときの平均収支を求める。ここでは+5%としておきましょう。

②'  前述した確率で②のパターンになったとき、損きりラインの平均収支-2.5%とする。

 

期待値

①'' 60%×+5%=+3%

②''   40%×-2.5%=-1%

 

①''と②’’を足すと 期待値は+2%

一回の取引でなんと+2%となります。

毎回株価100万円くらいの株をこのブレイクアウト手法で取引していたら1回で2万円の期待値があり、50回目で100万円の利益が理論上出ていることになります。(ナイストレード!)

 

しかし、このルールを自信のあるルールであることを裏付けるにはひたすら自分で100回取引してみて「おーこれは確かな手法」だ。という「確信めいた意識」がないとメンタルがやられてしまうでしょう。

なぜなら、40%も負けの確率があるのでこれが連続するとすっかりメンタルがやられてしまいます。

5連続負け続ける確率は約1%(100回やって1回現れる確率。)収支にして通算ー12.5%

4連続負けなら約2.6%(50回に1.2回現れる確率) 収支にして通算-10%

4連続負けでなくても、負け・負け・負け・ちょい勝ち・負け・負け の確率も4連続負け以上の確率で出現してきます。こっちのほうがメンタル的にグッときます。

 

数字で見ればたいしたこと無いかもしれませんが、実際に100万円を張ってやってみると完全に疑心暗鬼になってきます。(俺の手法、全く勝てないやり方なんじゃ。。。と)

 

だから、「確信めいた意識」をつくるために自分でバーチャルトレードでもいいので、100回なり200回なり、練習して記録を付けておき、「このルールでやったらトータルで儲かった」という数字を作ることが大事です。つまりその手法が「期待値のあるやり方」と言えるまで数字を見て確信するしか無いです。

 

人の考えたルールでもいいですが、負けが連続したとき必ず疑心暗鬼になります。

「相場の潮目が変わってきて、このルールが通じないようになってきたんじゃ。。。」

「あの人の教えてくれた売買ルールは実は嘘なんじゃないか。。。」

 

こうなったら、ルールを破って、損きりラインを変えたり、利食いラインを変えたりしてもっと悪い結果になったりする確率も高くなります。

ただし、疑心暗鬼にならず冷静にちょっとづつルールを変えていくことも有りだと思っています。こうしたらもっと儲けることが出来るんじゃないか。といったポジティブな意識であればよいと思います。

 

自分が今やっている株式サヤ取り投資も絶賛連敗中で正直メンタルやられていましたので今回このようなこと書いてみました。

月末に全部ポジションを一旦決済しました。9月からまた取り直してがんばりマース。

 

以上